講義担当:鎌田裕之 数理情報基礎講座 共通棟S402
授業時限:3学年、前期
基礎物理で学んだ物理現象をシミュレーションする。教科書等には、解析解のある問題に限られ、一般の問題は、解析的に解けない。その意味で、数値解は、より具体的な物理の理解の助けになる。同時に、計算で必要となる道具や、方法について学ぶ。様々な具体例や、初期設定を想定し、また視覚化を行う。科学計算に必要なFORTRANやC-言語を用いたプログラミングを通して、基礎物理の理解の育成を行うことを目的とする。(シラバス)
講義で使用するシステムは、情報科学センターの環境を仮定する。受講生は、本学生であれば、登録可能。(九州工業大学情報科学センター公開情報サーバ)(Information Science Center)
使用プログラム言語:
FORTRAN プログラム言語として、歴史が最も長く、主に科学技術計算用に開発されたプログラム言語。ライブラリーが豊富で、現在でもスーパー・コンピューターや並列計算機を用いた大型計算に最も適している。
C、C++ メモリーやグラフィクスなどのハードウェア・レベルのものを直接制御できるため、コンピューターの特性に合わせたプログラムが容易で、効率的で多彩なデータ処理が可能である。
講義で扱うレベルの計算では、どちらの言語を用いても大きな違いはない。
シラバスにあるように、基本的な物理の知識(「物理学」の履修)及び、コンピューターの操作方法の知識(「情報リテラシー」の履修)を前提とした授業である。
![[Graphics:Images/index_gr_3.gif]](http://www.mns.kyutech.ac.jp/~kamada/keisan/Images/index_gr_3.gif)
5)、7)及び8)は、「物理 II」の範囲だが、授業の進み具合によって割愛することがある。
シミュレーション〜模擬実験 ⇒ 計算機を用いた模擬実験
1.実験が困難な場合
例)原子炉の破壊限界、飛行機や船の設計、宇宙や地球規模の問題
2.複雑な現象のモデル化 → 理論的なモデルで現象の本質を説明する。
3.予知不可能な決定論的運動 → 計算機実験で見えてくるもの。
4.視覚化によるイメージの開発
計算機は有限の大きさを持っている。大きさというのは、この場合、記憶装置(メモリー)の容量とCPU(センター・プロセッシング・ユニット)の処理速度である。
1.記憶装置(メモリー)パソコンやワークステーションは、計算に使える記憶容量は、大体100Mバイト程度である。その他のソフトウェアやシステムに使われている容量以外が計算に使える領域と考えられるが、実際にはファイルの入れ替えなどに必要なバッファーの領域も必要。1バイトとは通常、8ビット(=16×16の通りの状態を識別する情報量)で、我々の扱う変数(実数)には4バイト割り当てられる。100Mバイトの容量ということは、最大100×
÷4=25000000個=2500万個の変数が記憶できる。但し、あらゆる実数でも記憶できるわけではない。
2.処理速度 CPUは、一定の時間(サイクル)に1つの処理を行っている。このばあい、処理というのは、1サイクルに電気のプラス(1)をマイナス(0)に変えるあるいは、変えないといったことを意味しており、例えば「1GHz」のCPUというと、一秒間にその処理を10億回行うことができる。計算にかかった時間をCPU-TIMEという。
3.メモリーとCPU-TIMEとの兼ね合い 何度も同じ計算を繰り返す場合は、結果をメモリーに格納しておけば、必要な時にそれを引き出せばよい。⇒ メモリーの活用
直ぐに計算できることは、記憶せずにCPUに任せる。
例)沢山のデータA(*)に、共通に1を加えたデータA(*)+1を記憶すると、当然、A(*)だけを記憶していた場合に比べ、2倍の容量が使われてしまう。(使うときに1を足せ)
Converted by Mathematica