新しい工学を学ぶ。
九州工業大学 PBL教育プログラム



工学部 総合システム工学科
大久保 智弘(Tomohiro Ohkubo)

ある時はコミュニケーションを取りながら課題に向かって、またある時はグループでプログラミングを行ったり等、非常 に幅広い分野での活動を行っています。
それにより、通常の工学教育では養えないコミュニケーション能力やプレゼン力を身につける事が出来ました。
また、PBLの授業は教えられるだけでは無く自分でテーマを見つけて学んでいくスタイルなので、PBLプログラムでしか身につけれないモノがココにはあります。


工学部 総合システム工学科
占部 諒(Ryo Urabe)

高校3年生の時に高校の先生から推薦受験を進めてもらいました。
元々モノづくりは好きだったので受験しました。最初にプロジェクトラボラトリを見た時は「なんだココは」と思いました。
教室と聞いていたのでイメージとギャップがあって、度肝を抜かれた記憶があります。


工学部 総合システム工学科
松岡 美珠々(Misuzu Matsuoka)

ほとんど始めから失敗ばかりでした。
私たちは風船宇宙撮影に取り組んだのですが、そのプロジェクトは過去に先輩達も研究した事がなく、ゼロからのスタートでした。
その中で分からない事や壁が出来た時に自分達で調べるだけではどうしても解決出来ない事もありました。
ソフトウェアもハードウェアも扱わなければいけないという状況の中で自分一人でプログラムしても思う様な結果が出ない事もたくさんありました。
その中で、自分が作ったものと友達が作ってくれたものを組み合わせてモノが作動した時に「一人では出来ないけど、みんなでやれば難しい事でも乗り越えていける」そんな達成感を感じる事が出来 ました。


PBL教育推進室 室長
九州工業大学 工学研究員 副工学研究院長(副工学部長)
中尾 基(Motoi Nakao)

PBLを活用した工学教育
―未来のエンジニアに種を蒔く―

一般的に認知されにくい工学の醍醐味や面白さは、工業大学で学ぶ学生しか体験できない得難いものです。この体験をさらに発展させ、自らアクションを起こし問題を深く探求する姿勢と、同時に、他者へ向け自らの言葉で発信する力を養うことにPBLは最も有効なプログラムであると考えます。
昨今、高い専門知識を持ちながら「自ら行動・発信する力~主体性~」「他者に伝える力~コミュニケーション能力~」の脆弱な理工系学生が、実社会に適応できないケースが見受けられますが、社会人に必要な三つの能力のうち「テクニカルスキル(業務遂行能力)」は会社・組織に入った後に獲得可能であっても「ヒューマンスキル(対人関係能力)」「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」は個人の性格に強く影響され、身に付けることが困難であると言われています。
PBLプログラムは、学生のうちからこの三つの力を涵養する教育プログラムであり、学生自ら課題を設定しチームでプロジェクトに取り組むことを通して、個人のレベルを超えた新しい知識の創造や発見を体験することが可能です。
工学教育に積極的にPBLを導入し、工学の基礎知識ならびに高度な専門技術に加え、課題解決能力・企画力・コミュニケーション能力など総合力を兼ね備えた人材を育成し、社会に輩出することが我々の責務であると考えます。
映像で見るPBL教育プログラム
SNSよりつながっている 工学だが、交学でもある 失敗は、無敗に勝る
 PBLを基軸とした教育プログラム
 01_オープニング  02_世界最強の磁石で理科が好きな子供を増やす  03_国際マイクロメカニズムコンテストで優勝を狙え!
 04_風船で上空30000m!宇宙の写真撮影に挑む  05_九工大ロケット -宇宙工学PBL-  06_PBLで学び、社会で活躍する先輩たち
PBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)を基軸とする工学教育プログラム
工学教育環境のトータルデザインと新しいスタンダートを目指して

近年の高度情報化社会に代表される科学の進歩に対して、従来型の「講義」と「実験・演習」の積み上げ(詰め込み型教育、系統的教育)により教える量を増やしたとしても、現在の多岐にわたる学問分野を網羅できないばかりか、逆に多くの学生が目的を見失い、意欲を削がれる結果となります。
そのため、大学教育は、知識や技術の伝授よりも、学生個々人に適した“方法論”の習得と確立を重視するべきであると考えております。
この点でPBL(Project-Based Learning、課題解決型学習)では具体的な課題を設定するため課題解決という目標に向かって学生は意欲的に取り組むことができ、その過程で自分の方法論を獲得することができます。